2012年11月24日土曜日

書評 橋下徹『心理戦で絶対負けない交渉術』

先日、非常に勉強になる本を読みました。

それが、この本

橋下徹著『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』(日本文芸社)




今のような有名人になる前の、チンピラ弁護士だったころの著書です。
写真からして、笑ってしまいました。

・「言い訳、責任転嫁、ありえない比喩、前言撤回」
⇒今の橋下徹そのままですね(笑)

まず。この本の表紙の橋下徹の写真から笑ってしまいました。

before

after




この本には、こんなことが書かれています。

●『はじめに』より
「本書が、ビジネスはもちろん、日常のさまざまな交渉ごとにおいて、読者のみなさんのヒントとなれば幸いである」(2頁)

ということなので、著者の思いを、ここで役立てたいと思います(^^♪



「レトリックによる"仮想の利益"を駆使してかけひきを制する」(6頁)

この手法は、「維新八策」の中に明確に盛り込まれています。
・首相公選制
・現在の参議院廃止を視野に入れた衆議院優位の強化(事実上の参議院廃止、一院制)


(仮想の利益)
議員が減って低コストで迅速な意思決定ができる

(本音)
石原慎太郎は、もはや80歳。いつ死んでもおかしくありません。石原が死ねば「維新の会の代表代行」橋下徹がタナボタで「代表」になります。
議会の牽制が効かなくなり、橋下徹は首相の親分として、やりたい放題。誰も橋下の暴走を止められなくなります。ヒトラーの全権委任法と同類。
そもそも、大阪市長の橋下徹が衆議院議員選挙の候補者を「公認」なんて、ふざけた話ですね。


我々は、アメリカ合衆国建国の父・ハミルトンの警句に耳を傾けるべきでしょう。

『共和国の自由を転覆するにいたった人々の大多数は、その政治的経歴を人民への追従から始めている。すなわち、扇動者たることから始まり、専制者として終わっているのである』(アレクサンダー・ハミルトン「ザ・フェデラリスト」第一篇)


②「"脅し"により相手を動かす.」(24頁)
「ビジネスの場面でも、"脅し"、つまり相手の弱みにつけ込む行為は非常に効果的だ」

この事例は下記をご参照ください。
日本維新の会は同和利権の会と党名を改めるべき #ハシシタ 
http://megu777.blogspot.jp/2012/11/blog-post_18.html


③「最後の手段、お願いの使い方」(26頁)
「お願いのアクションそのものは、お願いする内容のレベルで決まってくる。場合によっては土下座もありだ」

(読売新聞)
橋下氏「石原総理見たい…その下で僕が暴れる」
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshimizushrine/62283770.html

⇒自己顕示欲が強い石原慎太郎をおだて、石原が死んだらやりたい放題ですね!
本音では「選挙が終わったら死んでくれ」とでも思っているのでしょう。


④"信頼"は交渉の足かせに(28頁)

⇒そののズバリ!

(ご参考)
橋下徹「有力支援者・ミキハウス創業社長」にも見限られた!「あの男は裸の王様」
http://www.j-cast.com/tv/2012/11/09153360.html?p=1


「それにしても橋下という男は運がいい。今回の石原新党にしても、うまいこと利用しよる。政策が一致せんから言うて自分だけいい子になって、完全に石原さんの負けやんか。
 でも橋下の頭にあるのは票だけ。国民の幸せのことなど一つも考えてへん。国際社会に通じる人脈もビジョンもない。さらに言うなら、自分がない。風に流されてきただけの人物です。(中略)あんな男を国政に通したら絶対アカン。日本のためになりません」


この本のアマゾンの書評が、あまりにも的を得ていたのでご紹介します。



職業柄なのでしょうが、本書に挙げられている交渉テクニックは信頼関係を前提としない、1回きりの交渉が前提です。「負けない」という書名が示すように、基本的に勝敗が問題となるような状況では使えるテクニックでしょう。
ただし、交渉の場面に日々直面している方にとっては、あまりに基本的内容なのでちょっと物足りないかも。
要するに、全体を通して言っているのは、交渉相手に対して過度にへりくだることなく、自分への(広い意味での)敬意を求め、対等な交渉を心がけるべし、ということです。
また、1回きりの交渉、というのは実社会で実はあまりないように思います。
「負けない」ことより「良好な関係の維持」の方が難しいですよね。まあ、この値段だったらこの程度の内容なのかな


今やアマゾンでは1万円を超えています。増刷すれば著者も出版社もウハウハだと思うのですが、なぜ、しないんですかね?(笑)


橋下徹研究、続々登場!乞う、ご期待!